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reincarnation [感謝の気持ち]

今日のお昼― 哀しい着信

彼からではなく…彼の親友からでした。

ディスプレイに点滅する ”kengo” の文字だけで全てが把握できた。

 ”心配かけちゃったね。日曜日には雅樹を帰らせるから。”

その電話を切ったと同時にメール受信、それは彼から。

 ”日曜日の最終か、月曜日の始発で帰る”

 二人して同じ様に、間接的な言い回しでしか、その報告が出来ないのは

 二人とも 兄の死を言葉に出来ない状態なのだと感じました。

                                   

そして私は、電話とメール…そのどちらともに同じ言葉を返した―

 ”たくさんの想いを残して逝かれたのだから―俺たちは大丈夫だと、

 安心させてあげられる様に、しっかりと送ってあげて下さい。” 


 

お通夜が終わったと、電話をくれた時の声が以外にいつも通りだったので安心。

  ”通夜って、夜通しってことだろ?

     だから、謙吾と二人で兄貴の側で呑み明かすよ”

こんな事言ってたから…

今頃は二人して、お兄さんにお世話になった頃のやんちゃ話なんかしながら

呑み明かしじゃなくて、泣き明かしで ”男の通夜”をしているのでしょう。

 

折も折、何気に点けたTVに、佐野元春サマが出演されていました。

ちょうど、彼と知り合った頃に大ブレークしていたアーティストです。

当時の彼の印象は最悪で、その時に付き合っていた彼氏の友達でなければ

会いたくない…感じ悪い… 単刀直入に言えば”あの人嫌い” な人でした(笑)

十数年後、再会して ”あの人がいなければ…”な気持ちになるなんてね

誰よりも、私が驚いている

 

夢破れ挫折・結婚・離婚・・・再会までに彼が身に付けた経験値?

そういう色々な思いがあって、今の彼があるのかもしれないけれど

それだけではない、

対人関係において、臆病な…というか人を寄せ付けない雰囲気と

人を信じない寂しい…冷ややかな態度  そういう”壁”を壊してくれる人との出会いが

再会するまでの、数十年の間にあったのだろうと思っていました。

 

先日の彼の涙が、その答えを教えてくれた。

   今日、人生の時計を止めて、空に旅立ったその人こそが

   彼を、愛しい人に変えてくれた人の一人に違いない。

 

  いつか会える時があったら…と思いながら、その”いつか”を急がなかった事が悔やまれる。

     

     別に宗教家ではないけれど ≪reincarnation≫  魂の再生

     今、一度終わっても…

        再び次の人生でまた出会えるのを信じている。

        再びパパの娘として生まれることも信じている。

 

     だから…会うことも叶わずじまいの ”彼の兄”に

     私が言わせてもらえる言葉があるとしたら

           ”さよなら” ではなく ”ありがとう”     合掌


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雅サンはそのお兄さんとゆっくりお別れができてよかったですね。
「大切な人を残して先に逝くな」というお兄さんの想い。
私と彼も共通の大切な友人を、ある日突然失いました。
私たちが結婚するときには、
スピーチしてもらおうとおもってたほど大切な友人。
ほんとにつらくて、今でもにわかに信じられません。
私も彼もお互いが「先に死なないで」と思っています。
大切な人を失うことのつらさが耐えられないから・・・。
先に逝く方、遺される方。。。
なんとも言えないですね。
by (2007-06-23 13:52) 

mi-mi

彼から連絡がありました。
 
お葬式では泣かなかったそうです。

私にも記憶があります、哀しすぎるその時は
不思議なくらい涙が出ない。

時間が経つにつれて、沸々と淋しさが込み上げる。

帰って来たら、一度はゆっくり泣かせてあげないと...ね。
by mi-mi (2007-06-24 01:40) 

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