最後のラブレター

昨日、彼がお風呂に入っている間にブログをサクっとUPしまして

毎度の事ですが…自分は３～４０分もの長風呂なのに

　　「お～い！さっさと入れよ～寝るぞぉ～！」と声をかけられ、彼に続いて入浴

さっさとって言われたって、それでも私だって３０分はかかります。

まぁ～これも毎度の事なので、彼は一人湯上りビールがいつものパターン。

　　　　　　　　　　と・こ・ろ・が　

 昨夜は違う空気 　「何か作って…。」と震える声　　

　　　　　　　　　　　何があったの　

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私が入浴中に、先日お兄さんを亡くした彼の友人・謙吾ｻﾝからtelが入った。

お兄さんの担当医だった先生から

　「お兄さんから日記を預かっていて、今、奥様に渡していいものか。」

との連絡を受け、四十九日の法要まで謙吾ｻﾝが預かる

という結論になったそうです。

そして、その日記の終わりは…　最後のラブレターになっていました。

　　　　「俺一人で泣くのダサいだろ？今、FAXするから。」

FAXされて来た　”最後のラブレター”　を読んでわかりました。

これを、四十九日まで謙吾ｻﾝ一人で預かるのが、哀しすぎたのだと言う事と

それから、彼の声が涙まじりで震えていた理由も…。

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〇〇へ―　（一部抜粋）

　　俺の奥さんだった〇〇は、俺が今から行くところへ一緒に連れて行きます。

　　だから、〇〇と子供たち二人の事も、同じ様に大事にしてくれる人が現れて

　　もう一度、誰かに守られる日が来る事を望んでいます。

　　最後まで父親として共に頑張れなかった俺のわがままです。

　　　　一人ではなく、妻である〇〇と二人ですから淋しくありません。

　　　　一人で頑張ろうとしないでください…　ありがとう

 

謙吾・玲子へ―　（全文）

　　お前はいつも　”兄貴には迷惑ばかりかけて、世話になりっぱなしだ”と言うけど

　　俺は一度だってそんな風に思った事はない。

　　お前が出来ない事で、俺が出来る事をしただけだと思ってた。

　　それでも”世話になった”と思ってくれるのなら

　　俺が出来なかった事の手助けが必要な時があったら、頼む。

　　無理する必要はない。　お前の出来る範囲でいい…お願いします

 

雅樹へ―　（全文）

　　二年前、１回目の手術の前に会った時

　　”自分の体も守れないで、家族が守れるのか？”って怒っただろ

　　自分がやりたい事だけやって生きてきたお前に言われるとは…。

　　どういう子がお前をそこまで変えたんだろう

　　子供がどうとか理屈こねて、本当は結婚する事にビビッてるんじゃないか？

　　俺が言っても説得力に欠けるけど、言い返しておかないとな

　　”一人の女も守れないで、子供たちが守れるのか？”

　　死ぬ時も自分で決めそうだから　お前は大丈夫だよ　

　

美由さんへ―　（全文）

　　”誰かの為に”という気持ちを、雅樹が言葉にするとは驚きました。

　　離婚して子供たちに対しての気持ちからなのか、

　　それともあなたのおかげなのか

　　あなたに会って確認したいとずっと思っていましたが

　　雅樹と電話で話をするたびに、確信に近いものを感じました。

　　謙吾と玲子の言うとおり、あいつの自分勝手に付き合っていけるあなたは

　　雅樹を一人にしない人なのでしょう。　　　幸せにしてやってください

　　

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自分の事ばかり考えても不思議ではない状況で

自分の辛さを訴えても誰も責めない状態で

　　　これほどまでに、愛のこもった言葉を残して逝ける人　　

　

いつか会える…そう思っていて

会わせて…そう言わなかったことが、再び後悔の波となる。

 

会った事もない私にまで…これもきっと、彼への気持ちだと思う。

　　　「俺たちへより、雅に残した言葉の方が多いのは何なんだ？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と謙吾さんが言ったのもうなずける。

 

生んでくれた母親からの愛情を受けられなかった事で、少し歪んでしまっていた　

彼の心の壁を壊してくれたのは…やっぱり　この人だった。

 

　　　　　　　　　だから…昨日は一緒に泣きました。

　　　　　

　　　　　　　　　”ありがとう”　

　　　　　　　せめてこの一言だけでも伝えたかったな　　　　合掌

　

コメント 5

なんだか、涙がとまらない・・・
素敵な、最後のラブレターですね。

きっと、謙吾さんに届いていると思います。
”ありがとう”って言葉
by chako (2007-07-02 22:57) 

ほんとに強いひとだったんですね。
このラブレターがある限り、
きっとまわりの人たちはどんなことがあっても頑張れそうな、
そんな文章。
元気な状態でも、私には残せないかも。
ご冥福をお祈りいたします。
by (2007-07-02 23:38) 

Ｒｅ：chakoｻﾏ
はじめましてﾃﾞｽね　
色々な思い出話を聞いてそう感じていたところで、このお手紙
本当に素敵なお兄さんです。　泣きました。

一度も会えないままだった事が、残念でなりません（泣）

私の文才が非力だったために、謙吾ｻﾝが亡くなった様に思われてしまったようですね…　お別れしたのは、謙吾ｻﾝのお兄さんです。
　　一緒に涙を流してくれて、ありがとう。m(__)m☆
by mi-mi (2007-07-02 23:44) 

Ｒｅ：ｊａｍｻﾏ
　一緒に　祈ってくれて・・ありがと☆

　本当にそう思います・・・強い人だから、あんなにも優しい。

　私が奥様なら…誰と出会っても忘れることが出来ないと思う。

　やっぱり、遺された者より、遺して逝く者の方がつらい…。
　優しい手紙には、その辛さが隠されていると感じました。
by mi-mi (2007-07-02 23:56) 

mi-miさん
きゃ～ぁ、ごめんなさい。
お兄さんと謙吾さんを間違えてしまって。
うるうる・・・鼻水すすりながらコメントしてたので
頭ぼぼぼぼぼっ～もーどでした。
by chako (2007-07-04 15:39)